大の里 一気の押しで圧倒し先場所敗れた御嶽海に雪辱!大関とりへ無傷8連勝でストレート給金 残り7番も「この一週間が大事」

 「大相撲秋場所・8日目」(15日、両国国技館)

 関脇大の里が平幕御嶽海を押し出しで下し、初日から無傷の8連勝で勝ち越しを決めた。大関とりの目安とされる三役での直近3場所33勝も残り4勝にまで迫った。24歳の大器が一心不乱に見せる快進撃に、八角理事長(元横綱北勝海)もその勢いを認めた。大関勢は琴桜が正代を押し出して2敗を守り、豊昇龍は4勝目で星を五分に戻した。関脇霧島が宇良を押し倒しで下して1敗をキープした。

 中日を迎えて大の里の集中力はいっそう増すばかりだ。幕内自己最長の初日からの連勝記録は、ついに8連勝に到達。ストレート給金を果たしても、「もう一週間あるので、しっかり頑張る」とすぐに先を見据えた。

 先場所敗れた御嶽海に、しっかりとリベンジしてみせた。もろ手で当たって得意とは逆の左四つとなったが、それでも全く慌てるところはなかった。強烈な左からおっつけで相手の体を起こし、土俵際でのはたきにも腰をおろして対応した。高田川審判長(元関脇安芸乃島)も「前に出る力で、(御嶽海に)力を出させなかった」とうなる一気の前進だった。

 大関昇進への“カウントダウン”は始まっている。目安とされる三役での直近3場所33勝へ残り4勝とした。昨年夏場所の初土俵から所要9場所での昇進なら史上最速。八角理事長もちょんまげ力士の止まらない快進撃を「連勝を意識してなくても勝っちゃう。勢いがある」と認めた。

 その一方で「変に自分でプレッシャーをかけないで、気づいたら上がっているくらいがいい」とアドバイス。さらに「大関より優勝じゃない?気持ちは」と、その心境を推し量った。1差で追う霧島が独走態勢を許さず、終盤戦には大関戦を控える。2度目の賜杯、そして大関とりへ気の抜けない残り7番。大の里は「この一週間が大事」と表情を引き締めた。

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