錦木&高安 2敗死守 34歳コンビ逆転Vへ 錦木「一番一番積み上げて」高安「ベストを尽くして」

 遠藤(左)を突き出しで破った高安(撮影・持木克友)
 小手投げで若隆景を破る錦木(撮影・久野功)
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 「大相撲秋場所・11日目」(18日、両国国技館)

 平幕錦木が若隆景を撃破し、2敗を死守した。逆転Vに望みをつなぐ白星も「大の里には勝てないっす」と大笑い。34歳のベテランが、10歳下のホープを無欲で追いかけていく。また同じ1990年生まれの高安も遠藤を破り、2敗を守った。単独トップの関脇大の里は、琴勝峰を下して無傷の11連勝。関脇霧島は阿炎を下し、連敗を免れた。大関陣は琴桜が大栄翔、豊昇龍が宇良に黒星を喫した。

 豪快な笑い声が支度部屋に響いた。錦木が2敗対決を制し、逆転Vに望みをつなぐ9勝目を挙げた。ただ本人は「大の里には勝てないっす。見ていてめちゃくちゃ強い」とすでに“諦めモード”。「三賞が取れればいい。夢は小さくコツコツと」と、名言のように無欲を強調した。

 経験値が生きた。若隆景に土俵中央で左まわしを引かれたが、右腕を巻き付けてキープ。のぞかせていた自身の左は、あえて深く差しにいかなかった。「自分から動いたら墓穴を掘る」。巧みな技を仕掛けてくる相手に対して組み止めることを優先。183キロの巨体を生かして受けに回り、相手が出てきたところを土俵際で小手に振った。

 また、同じ34歳の高安も遠藤を撃破し、2敗を死守。大の里は兄弟子・稀勢の里(現二所ノ関親方)の弟子とあって「若いお相撲さんが活躍するのはいいこと。励みになる」と認めつつ、「意識しても優勝できない。なるようになる」と、こちらも逆転Vへ無欲を強調した。

 このまま2敗をキープすれば、大の里との直接対決の可能性がある。錦木が「一番一番積み上げていけばどうにかなる」と話せば、高安も「その日の相撲にベストを尽くして、いい相撲が取れればそれでいい」と目の前の一番に集中する。無の境地に達した元大関、元小結の“34歳コンビ”が、無傷でトップを走る10歳年下のホープの壁になる。

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