関脇大の里が2度目の優勝 大関最速昇進、事実上決定
大相撲秋場所14日目は21日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、西関脇大の里(24)=本名中村泰輝、石川県出身、二所ノ関部屋=が大関豊昇龍を破り、13勝1敗で2場所ぶり2度目の優勝を決めた。大関昇進も事実上決定し「思い切ってやるだけだった。最後は気持ちだった」と話した。
昨年夏場所の幕下10枚目格付け出しでの初土俵から所要9場所で大関に昇進すれば、昭和以降で最速記録となる。大の里は直近3場所で合計34勝とし、大関昇進の目安とされる33勝を上回った。
今場所は攻撃的な取り口が光り、192センチ、182キロの堂々たる体格と馬力を生かした鋭い出足で圧倒。初日から11連勝と賜杯レースを引っ張った。昇進問題を預かる日本相撲協会審判部は千秋楽の22日に臨時会議を開いて協議する。
出世の速さに髪の毛が追い付かず、大銀杏が結えないまま、ちょんまげ姿で看板力士の座に駆け上がる異例の快進撃となった。大関昇進前3場所で2度の優勝は、昭和以降で1934年1月の春場所後の男女ノ川しかいない。