東幕下筆頭栃大海が勝ち越し!「関取だけは絶やさないように」89年間継続の春日野部屋関取記録つないだ
「大相撲秋場所・千秋楽」(22日、両国国技館)
東幕下筆頭の栃大海(春日野)が、十両木竜皇を引き落としで下した。今場所は4勝3敗の成績で、名古屋場所以来2場所ぶりの再十両を確実にした。
部屋のためにも負けられなかった。「師匠に関取がいなくなるぞと言われた。関取だけは絶やさないように頑張りました」。春日野部屋は1935年夏場所から関取の在籍記録が続く。これは現存部屋最長記録だったが、今場所は部屋唯一の関取である東十両13枚目の碧山が目前で10敗目を喫し、幕下転落が濃厚となる状況となった。
自身が負け越せば、89年続く大記録が消滅する。「緊張が倍になりましたけど」と苦笑いしながらも責任の大きい一番で奮起。立ち合いから突っ張って起こすと、一瞬の引きで相手を土俵にはわせた。「しっかり勝ちきろうと思った。内容は悪かったけど、前に出ようとした結果」と責任を果たし、安どの表情を浮かべた。