日本相撲協会は２５日、東京・両国国技館で大相撲九州場所（１１月１０日初日・福岡国際センター）の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇大の里（２４）＝二所ノ関＝の大関昇進を満場一致で正式に決めた。秋場所を１３勝２敗で２度目の優勝を果たし、直近３場所合計３４勝として昇進目安とされる３３勝を上回った。決定後に協会は使者を派遣し、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で昇進伝達式を実施。大の里は「謹んで申し上げます。大関の地位を汚さぬよう、唯一無二の力士を目指し、相撲道に精進します。本日はありがとうございました」と口上を述べた。

　部屋には両親と妹も駆けつけた。テレビカメラ約１０台、報道陣約１００人でごった返した。

　新大関の誕生は今年初場所後の琴ノ若（現琴桜）以来で、来場所は１横綱３大関となる。

　大の里の初土俵から所要９場所での大関昇進は昭和以降最速。大銀杏（おおいちょう）を結えず、ちょんまげ姿の大関となった。

　伝達式を終えた大の里は「本当に大関という番付になれたなという実感わきました。これからだなと思うし、この番付になったからには今までと違うと思う。しっかり自覚を持って、しっかり稽古して１１月場所を迎えたい」と話した。