「男子テニス・木下グループ・ジャパン・オープン」（２６日、有明テニスの森公園）

　男子シングルス１回戦が行われ、６年ぶりの出場となった元世界ランク４位で現２００位の錦織圭（３４）＝ユニクロ＝は、元３位で現２１２位のマリン・チリッチ（３５）＝クロアチア＝を６－４、３－６、６－３で撃破。試合時間２時間を超えるフルセットの激闘を制し、２回戦に進んだ。

　錦織は１８年大会以来の出場となったジャパン・オープン初戦で、因縁のベテラン対決を制し、日本のファンの前で健在ぶりをアピールした。

　第１セットは４－４で迎えた第９ゲームでブレークを奪い、そのまま１セット先取。第２セットは落としたものの、最終第３セットは一進一退の攻防から第６ゲームにブレークに成功し、２時間超の勝負を制した。

　満員の観客に応えた千両役者は、コートインタビューで「コートに入る前はそんなに緊張してなかったが、直前に『（チケット）完売です』って言われて、ちょっとドキっとして一瞬緊張が巡ったが、テニスは悪くなかった。後半は徐々に上げていけたかな」と吐露して笑いを誘いつつ、「徐々に調子やフォームが戻ってきて、緊張する中でもいいテニスがちょっと戻ってきたかな。不安はあったが、１回戦を勝てて良かった」とうなずいた。