バレーボール男子日本代表で、イタリア１部・セリエＡのモンツァからサントリーに加入した高橋藍（２３）が２９日、大阪府箕面市内で行われた広島Ｔとの公開練習試合に出場。地元ファンにお披露目の試合を終えると、会見では「４年後のオリンピックは自分自身も目指しているし、４年後に行くためにしっかりと１年１年、準備をしていかないと」と、今秋新たに開幕するＳＶリーグでチームを初代王者に導き、２０２８年ロサンゼルス五輪への飛躍を誓った。

　パリ五輪後に休暇を取ってからチームに合流し、練習を重ねる中で「イタリアリーグの中で見てもトップの選手たちだと、一緒にやっていると感じる」とハイレベルな環境に身を置き、改めて表情を引き締めた。「自分が常に試合に出られる環境ではないと思っているので、それは非常に自分の中でいい環境。刺激をもらって、自分自身も強くなれるチャンス」と話した。

　パリ五輪では準々決勝でイタリアにフルセットの末に敗れた。「オリンピックで１点を取れなかった悔しさがあるので、（ＳＶリーグで）４４試合の中でもそういうシチュエーションは必ず出てくると思う。そういった場面で自分がその１点を取っていける選手にならないといけない」と課題を生かすつもりだ。

　チームには、２学年上の兄・塁も在籍しており、心強い存在だ。京都・東山高以来となるチームメートで「高校生までは兄にいろんなことを聞いたり、兄に助けてもらったことはあったが、今は１人のバレーボール選手として、互いに高め合っていくというか、ライバルでもありながら刺激し合える存在に変わっているのかなっていうのはやってて感じます」と話した。

　塁も弟の加入を歓迎。「改めて一緒にやってみると、いい意味で子供の頃と変わっていない。かわいい弟です」と笑顔をみせ「イタリアからサントリーに来る時も『来いよ』というよりは、サントリーの情報を伝えたような感じで、藍が決めた。兄弟でバレー界を盛り上げたい」と期待を寄せた。プライベートでも一緒に過ごすことが多いといい「一緒にサウナに行く予定」と明かした。