錦織圭 4強ならずも復帰後最大の手応え「最近で一番いい1週間」「レベル上げられた」
「男子テニス・木下グループ・ジャパン・オープン」(29日、有明テニスの森公園)
シングルス準々決勝が行われ、元世界ランク4位の錦織圭(34)=ユニクロ=が、同14位のホルガ・ルネ(デンマーク)に6-3、2-6、5-7で敗れた。6年ぶりに出場したジャパン・オープンで、4強入りとはならなかった。
錦織はライン上を打ち抜く正確なショットや、積極的に前に出るプレーで第1セットを先取。ただ、第2セットからルネの強力なサーブにじわじわと押され始めた。2時間16分におよぶフルセットの激闘は、あと1歩届かず。「細かいミスが出たし、足が動いてくれなかったのもあった。まだまだ体力不足と、バネのなさが最後に出た。彼(のプレー)がよかったというのも正直ある。それは認めざるをえない」と受け止めた。
股関節などの度重なるけがで長期休養が続いていたが、実戦復帰し、現在は200位まで戻してきた錦織。今大会は初戦で元世界3位のマリン・チリッチ(クロアチア)、2回戦で同29位のジョーダン・トンプソン(オーストラリア)を連倒し、この日も世界14位のルネと大接戦を繰り広げた。
試合後の会見で、錦織の顔に敗戦の悲愴(ひそう)感はなく、むしろ充実した表情。今大会の開幕会見で「トップ100に入れるぐらい」と自己分析した自身の力量を上方修正したようで、「3試合ともタフな相手にもかかわらず、良いプレーができた。かなりいいフィーリングあった。最近では一番いい1週間。安定していたし、レベルを上げることができた」と、復帰後1番の手応えをかみしめた。