パリ・パラ金の小田凱人が連覇 日本ファンの応援「見たい景色が見られた」「勝ち続けます」 車いすテニス
「男子テニス・木下グループ・ジャパン・オープン」(29日、有明テニスの森公園)
車いすの部シングルス決勝で、パリ・パラリンピック金メダリストの小田凱人(18)=東海理化=が、同銅メダルのグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)を6-3、6-4で下した。全試合をストレート勝ちで収め、2年連続2度目の優勝を果たした。シングルス準々決勝では、元世界ランク4位の錦織圭(34)=ユニクロ=が、世界14位のホルガー・ルネ(デンマーク)にフルセットの末に敗れた。
人さし指を天に掲げ、拳を何度も握りしめた。小田はキープが続いた第1セットの第8ゲームでブレークに成功すると、第2セットも強烈かつ正確なフォアハンドなどを繰り出し、最後まで相手を圧倒した。
大勢の日本ファンの応援を受けてプレーすることは、パラリンピック前から持っていた一つの夢。「見たい景色が見られた。車いすテニスを見に来たお客さんがたくさんいた。それが僕の中で理想的な形。一番うれしい」と感極まった。
今後は今までと異なるアプローチで、連覇のかかるロサンゼルス・パラリンピックを目指していく。場内インタビューで「花は一回しか咲かない。これからも勝ち続けます」と常勝宣言した小田。「ここまでが第1章。ロスに向けて、また違った姿で挑みたい」と見据えた。