バド協会 エントリーミス原因&再発防止策を説明 組織図ごと改変で会長直下に代表総務 村井氏「不退転の決意で」
日本バドミントン協会が1日、都内で会見を行った。国際大会へのエントリーミスが相次いでいることについて、村井満会長(65)は「選手がこれから頑張っていこうとした矢先に、まるで協会が選手の足を引っ張るようなエントリーミスを繰り返している状況。大きく反省しなければいけない」と厳しく受け止め、「本当に心から申し訳なく思っている」と謝罪した。
同協会のエントリーミスは、毎年のように発生。22年はジャパンオープンで、23年はカナダオープンで代表選手が試合に出場できない事案が起きた。今年9月には、女子ダブルスの五十嵐有紗、桜本絢子組のデンマーク・オープンのエントリー漏れが発覚。同30日には、ベンディゴ国際(10月9~13日・オーストラリア)への出場を希望していたトナミ運輸に所属する男子3選手のエントリー手続きを行えていなかった。
同協会は9月24日に各チーム責任者を集め、国際大会エントリーについての対策会議を実施。この日の会見ではエントリー漏れの原因と、再発防止策について説明した。
現在の国際大会へのエントリー手続きは、リスト作成やエクセルへの打ち込みなどの手作業が多く、ミスが発生しやすい状況。そこにダブルチェックの実施不足や、エントリー締め切り後に送られてきた各所属からのエントリー依頼に柔軟に対応しすぎていたことが重なり、ミスにつながった。また所属先の依頼のずさんさもいなめず、口頭や、別件メールの末尾にエントリー依頼を付け足すこともあったという。協会だけでなく、各所属を含め、国際大会へのエントリーフローを確立し、徹底できていなかったことが今回のエントリー漏れにつながった。
今後は再発防止策の1つとして、協会内の組織図を改変。これまで海外派遣を担う代表総務チームは強化本部のもとに置かれていたが、会長、副会長の直下とし、村井会長自ら事務手続きに密に関われる体制にした。「(強化本部のもとにあったことで)どうしても国際大会や、強化には手を付けない思い込みがあった」と原因を分析し、「直下に置く意味は全社的な支援体制が組めると思ったこと。また私自身が直接関与していく思いもある。不退転の決意で臨みたい」と真剣な表情で語った。