琴桜「原点の一つ」子供の頃に鍛錬した思い出の場所で意気込み新た 豊昇龍は「日本のふるさと」 大相撲・柏巡業
大相撲の秋巡業が3日、千葉県柏市で行われ、大関琴桜(佐渡ケ嶽)が子供時代を過ごした思い出の場所で意気込みを新たにした。
柏相撲少年団出身。幼稚園から小学校まで主に土日の週末、会場の柏市中央体育館に隣接する相撲場で稽古を積んだ。「久しぶりに道場も行って、懐かしかった。ほぼ変わっていない。この体育館で試合もあった。思い入れはある。原点の一つ」と感慨に浸った。
大関としては初めての凱旋(がいせん)。少年団の後輩にも稽古をつけた。自身の稽古では相撲はとらず、ぶつかり稽古で柏市出身の琴勝峰(佐渡ケ嶽)、大関豊昇龍(立浪)に胸を出して汗を流した。初優勝を目指す11月の九州場所に向けては「徐々に状態を見ながら」と、長丁場の巡業日程も考慮に入れて慎重に調整を進めていく。
豊昇龍は日体大柏高出身。モンゴルから留学し、現在柏相撲少年団の代表を務める永井明慶氏の指導を受けた。関取として柏での巡業に参加するのは初めて。「日本のふるさとだと思っている。楽しみにしていた。お相撲さんになる前はここで稽古していたなって思い出がある」と懐かしんだ。交流を続ける同少年団の子供にも笑顔で稽古をつけ「未来のお相撲さんになる子もいると思う。その子たちを支えてあげたい」と、優しいまなざしを向けた。