千葉J・渡辺雄太 Bリーグデビュー戦で白星発進 開幕戦でチーム2位16得点 宇都宮との延長激闘制す
「Bリーグ、千葉J91-84宇都宮」(5日、ららアリーナ東京ベイ)
開幕戦が行われ、米プロNBAで日本人最長の6季プレーし、今季から千葉Jに入団した渡辺雄太(29)が、Bリーグデビューを果たし、5分間の延長戦・オーバータイム(OT)の末、白星発進を決めた。
渡辺はスタメン出場すると、2分過ぎに相手守備の上から3点シュートを射抜き、初得点を記録した。第2クォーター(Q)にはファウルを受けながらゴール下のシュートをねじ込んで絶叫。その後のフリースローも沈め、“3点プレー”でチームに勢いをもたらした。攻守で存在感を発揮し、前半だけで11得点。チームとしても、中と外の得点がバランスよく機能した千葉Jがリードし、前半を45-32で折り返した。
しかし、第3Qに宇都宮の猛反撃を受け、3点差に迫られると、残り1分36秒で比江島に決められて逆転を許した。直後に富樫が決めて再逆転。その後、3点差までリードを広げたが、試合終了残り3・7秒でニュービルに3点シュートを決められて、同点となった。
しかし、OTではホームの千葉が底力を発揮。渡辺の得点などで突き放してそのまま逃げ切った。渡辺はチーム2位の16得点をマークした。8リバウンド、1アシストだった。
渡辺は高校卒業後に渡米し、日本人2人目のNBA選手としてデビュー。平均寿命4~5年と言われる世界最高峰のリーグで、日本人最長の6季プレーした。過酷な競争下で大好きなバスケットに打ち込めないことや、メンタルの不調が重なり帰国を決断。国内クラブから多くのオファーがあった中、メンタル面のサポートを強く説いてくれた千葉Jへの入団を決めた。
パリ五輪閉幕後の8月末からチーム練習に合流。ここまではプレシーズンマッチ、天皇杯に出場し、この日の開幕戦に向けてコンディションを調整してきた。日本代表のチームメートの比江島慎が所属する宇都宮戦とあって、1カ月前から渡辺は気合十分。9月に行われた千葉Jの決起会で「比江島慎とマッチアップしたいです」と意気込んでいた。