元バレーボール女子日本代表主将で、今夏のパリ五輪で現役を引退した古賀紗理那さん（２８）が１２日、川崎市とどろきアリーナで行われた大同生命ＳＶリーグ女子開幕戦・ＮＥＣ川崎－埼玉上尾の試合後に実施された引退セレモニーに出席した。

　ファンの前で笑顔で別れを告げ、「ＳＶリーグ開幕戦という素晴らしいタイミングで引退セレモニーをしていただいて本当にうれしく思う」。ただ、翌日も試合を控える古巣の元チームメートが居残って見守っていたことから、古賀さんは自身のセレモニーにもかかわらず「明日も試合だから早く帰りたいよね？」と、異例ともいえる配慮をにじませる場面もあった。

　記者会見でその真意を問われた古賀は「最近はＳＮＳの時代になってきて、人気獲得のために各チームがいろんなことをされていると思うが、でも選手の一番の仕事は試合で勝つことだと私は思っていて」と本音を吐露。「たまにＳＮＳで流れてくる（選手たちが）なんか楽しそうにしているやつとか、全然それは（それで）いいと思うが、１人の選手である以上、やっぱり責任のある立場だと思うので、（準備した上で）自分のコートの中での役割に徹することは私個人としてすごく大切なことだと思っている。私の（プレーによる）１試合が日本を変える、チームを変えるくらいの気持ちで（やって）、そういうプレーをファンの皆さんは見たいと思っていると思うので、そういうプレーを期待したい」と、熱い持論を語った。

　今後の活動については「確実に決まっているわけではないが、本気で日本代表を目指す選手を指導してみたい気持ちはある」と明かし、「スキルだけじゃなく、気持ちの部分、取り組む姿勢だったり（も指導し）、貢献できることがあればしていきたい」と意欲を示した。