競泳女子で東京五輪個人メドレー２冠の大橋悠依（２９）＝イトマン東進＝が１８日、都内で引退会見を行った。この日は２９歳の誕生日。恩師である東洋大の平井伯昌監督から花束を贈られ、晴れやかな笑顔を見せた。「私、大橋悠依は競技生活から引退することを決意しました。約２１年間の競技生活、充実していて大満足の競泳人生でした。関わっていただいた全ての人に感謝したい。最初は体が丈夫じゃないことを理由に始めた競泳だったが、好きなことをこんなに長く続けることができて、夢にも思ってなかった五輪で金メダルを獲得できて、幸せな大満足の競泳人生だった。苦しいことも多かった競泳人生だったが、最後は晴れやかな気持ちで引退を迎えられてすごく誇りに思っている」と語った。

　大橋は２１年夏の東京五輪で、４００メートル個人メドレー、２００メートル個人メドレーで金メダルを獲得。競泳の日本女子史上初の２冠を達成した。今夏のパリ五輪では２００メートルのみに出場し、準決勝で全体１２位で終了。現役引退を表明し、９月の国民スポーツ大会がラストレースとなった。

　今後は所属で特別コーチに就任する傍ら、大学院にも進学するという。

　◆大橋悠依（おおはし・ゆい）１９９５年１０月１８日、滋賀県彦根市出身。イトマン東進所属。幼稚園時代に姉の影響を受け、彦根イトマンスイミングスクールで水泳を始めた。１４年に東洋大学に進学し、１７年日本選手権で４００メートル個人メドレーの日本新記録を樹立。同年の世界選手権では２００メートル個人メドレーで日本新記録で銀メダルを獲得した。２０２１年東京五輪では個人メドレーで日本女子史上初２冠を達成。パリ五輪２００メートル個人メドレーに出場した。１７５センチ、５７キロ。