箱根予選1位の立大、4月就任の高林監督は前駒大コーチ 名将・大八木弘明氏から前夜電話で助言 就任相談時も「立教に行け」とエール
「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園)
第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。上位10人の合計タイムで争われ、立大が10時間52分36秒で1位通過。前々回、55年ぶりの本戦出場に導いた上野裕一郎前監督(39)が昨年10月に不祥事で解任となり、今春から前駒大コーチの高林雄介監督(37)を迎えたが、新体制で3大会連続30回目の箱根切符を手にした。
季節外れの猛烈な残暑の中、トップ通過を決めた立大の高林監督は「本戦切符をしっかり取れたのが1番よかった。私としても(監督として)初めてなのでホッとした。選手はよく頑張った。この子たちが本戦でシード権を獲得したいという目標があるので、予選は上位3位に目標を置いた。ようやくスタートラインに立てた」とうなずいた。
高林氏は選手時代は駒大の主力として箱根駅伝も走り、名将の大八木弘明監督(当時)の指導を受けてきた。実業団を経て、引退後は母校駒大でコーチとして指導しながら名将の薫陶を受けてきたが、今春、立大の監督のオファーが来た際に大八木氏に相談。自身はどうしようと迷いもあったというが、「立教に行け!」と即答で背中を押されたという。
監督として初の箱根予選に臨んだが、前夜にも大八木氏と電話で会話。本来戦力として計算していたもののコンディション不良でエントリーできなかった選手もおり、「こんな予定じゃなかった。ちょっとビビってます(笑)」と不安を打ち明けたところ、「後半5キロが勝負だぞ。前半のペースも暑いからって遅すぎてもダメだよ」とアドバイスをもらった。高林監督は「自分が思っていたことと同じようなアドバイスをくれて、逆に自信になった」と感謝を込め、指揮官として初めて挑む箱根路に向けて「10位以内を狙う」と力を込めた。