順大 わずか1秒差で箱根切符獲得!10位滑り込みで14年連続66回目の出場 長門監督「諦めずに頑張ってくれた」

 号泣する順大の選手たち
 10位で出場権獲得しガッツポーズを決める順大の選手たち。右端は長門監督(撮影・開出牧)
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 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園)

 43校が参加し、各校上位10人の合計タイムで10校が本大会(来年1月2、3日)の出場を決めた。1月の箱根駅伝で17位だった順大が10位で滑り込み、14年連続66回目の出場を決めた。11位東農大とは史上最少の1秒差だった。1位は立大。本大会は前回覇者の青学大など、シード10校とオープン参加の関東学生連合を加えた21チームが走る。

 わずか1秒差でつかんだ薄氷の本戦切符だった。「順天堂大学!」。ギリギリ10位で呼ばれると、それぞれが安堵(あんど)し、とびはねた。長門俊介監督は「感情が複雑すぎて自分でもよく分からない、ホッとした部分が1番、悔しさが6割ですね」と涙をにじませた。

 レース中の午前10時の気温は24・2度と異例の暑さ。棄権者が出るなど各校をトラブルが襲った。タイムが伸びず、途中経過ではチームは当落線上。今季からコーチに就任した“元祖山の神”ことOBの今井正人氏は、数カ所で「1秒!!」と猛ゲキを飛ばし、最後は残り200メートルで声を張り上げた。長門監督は「ずっと『1秒が大事、僅差になる』と言い続けてきた。諦めずに頑張ってくれた」と最後まで粘った選手をねぎらった。

 チームは再起の途中にある。箱根駅伝では11回の総合優勝を誇るが、今年1月の100回大会は総合17位。6月23日の全日本大学駅伝予選会を突破できず、一部週刊誌に6月26日の練習で沢木啓祐名誉総監督(当時)が初夏の過酷な環境下で給水の許可をせず、救急搬送された部員もいたと報じられた。指揮官は不祥事の影響について「ありません」と一蹴したが、不穏な空気に包まれていたのは間違いなかった。

 本戦に向けて不安は残ったままだが「今は発展途上。箱根まで辛抱強くいきたい。シードだけじゃなくて5位以内を狙いたい」と長門監督。チームのスローガンは「下克上」。残り1カ月半で立て直し、ギリギリの位置からはい上がる。

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