坂本花織「悔しい結果」 貫録のGP7勝目もミス続出で「反省」 次戦NHK杯へ課題クリアに集中「急ピッチで」

 優勝し、観客に手を振ってリンクを回る坂本花織(共同)
 演技する坂本花織(共同)
 表彰式で写真に納まる優勝した坂本花織(中央)と2位の松生理乃(左)(共同)
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 「フィギュアスケート・スケートカナダ」(26日、ハリファクス)

 女子はSP首位で世界選手権3連覇中の坂本花織(24)=シスメックス=がフリー2位の合計201・21点で優勝し、GP通算7勝目(ファイナルを含む)を挙げた。SP10位の松生(まついけ)理乃(中京大)がフリー1位でGP自己最高の2位。吉田陽菜(木下アカデミー)は3位に入り、日本女子が2008年NHK杯で浅田真央、鈴木明子、中野友加里が1~3位を占めて以来16年ぶりにGPの表彰台を独占した。男子SPは佐藤駿(エームサービス・明大)が2位につけた。大会2連覇が懸かる山本草太(中京大)は3位。世界王者のイリア・マリニン(米国)がトップに立った。

 坂本は最後のポーズのままがっくりと肩を落とした。ミュージカル「シカゴ」の悪女を演じるフリーでミスを重ね、自己ベストを30点近くも下回った。逃げ切りの優勝で世界女王の面目は保ったが「悔しい結果。反省しながらやっている状態だった」と嘆いた。

 選曲に悩み、正式決定は8月に入ってからだった。滑り込みが足りず、練習でミスなく演じ切れるのは2日に1回。迎えた大会に「ギャンブルみたいな感じ。駄目だなという感覚の日が、まさに今日だった」と不安が的中した。

 前半から持ち味のスピードがなく、連続ジャンプで3回転を予定したサルコーが2回転となって尻もち。中盤で立て直したかに見えたが、後半の3回転フリップも転倒して、壁に体を打ち付けた。

 今季のテーマは『CHANGE』。髪はフリー曲に合わせた金髪に変更し、がらりと印象を変えて挑んでいた。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンだからこそ「いろんなことに取り組んで、選択肢を増やす」という。ジャンプの構成を変えるなど、女王の座に甘んじず進化を求めてきた。

 今季は「他の選手を意識すればするほど不必要な欲が出てきてしまう。自分自身と戦って、自分には何ができて、何ができないか思い知るのもいいかなと思う」と徹底的に己と向き合う。次戦は残り2週間を切ったNHK杯。自国開催の舞台で同じ轍(てつ)は踏めない。「急ピッチでクリアしていきたい」と山積する課題を見つめた。

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