卓球界の新鋭・20歳大藤沙月 平野、伊藤、張本美を総ナメ撃破でV 28年ロス代表へ高らかに名乗り

 「卓球・WTTチャンピオンズ・モンペリエ」(27日、モンペリエ)

 女子シングルス決勝が行われ、世界ランク15位の大藤沙月(20)=ミキハウス=が、パリ五輪代表で同7位の張本美和(16)=木下グループ=を4-2で破り、優勝した。大藤は今大会、世界11位の平野美宇(木下グループ)、8位の伊藤美誠(スターツ)と日本勢対決を制し、ツアー最高峰のチャンピオンズ大会を初制覇。男子決勝は、張本智和(智和企画)がパリ五輪銅メダルのフェリックス・ルブラン(フランス)に1-4で屈し、準優勝だった。

 20歳の新鋭が下克上でビッグタイトルを手にした。大藤はハイレベルなトーナメントを勝ち上がり、頂上決戦で対戦したのは日本の16歳の怪物。パワフルな強打で第1ゲームを取ると、主導権を譲らずに4-2で押し切った。今大会は海外トップ選手に加え、五輪経験のある平野、伊藤、張本美と日本のトップ選手を総ナメで撃破。今月上旬のアジア選手権から帰国した際には「まだまだ上がたくさんいる。1つずつ課題に向き合い、どんどん上に行けるように」と話していたが、すぐに結実させた。

 国内選考ポイントで争われたパリ五輪代表レースは8番手で終えたが、今年に入って大きく飛躍を遂げている。4月の時点では世界ランクは125位だった。そこから半年でツアー5勝を挙げ、自己最高の15位まで急上昇。さらに最高峰レベルの今大会を制し、トップ10入りも射程に捉えた。

 来年5月の世界選手権(ドーハ)の初代表も決めている成長株。28年ロサンゼルス五輪代表争いの本命候補の1人として、高らかに名乗りを上げた。

 ◆大藤沙月(おおどう・さつき)2004年5月16日、福井県大野市出身。フェニックス卓球クで競技を始め、四天王寺中・高、現在はミキハウス所属。中学3年時の20年全日本選手権ジュニアの部で優勝し、21年大会で2連覇。今年は国際ツアーで6勝を挙げ、世界ランクは自己最高の15位(10月28日現在)。今月のアジア選手権では、横井咲桜と組んだ女子ダブルスで日本勢初の優勝を果たした。右シェーク攻撃型。152センチ。

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