「フィギュアスケート・ＮＨＫ杯」（９日、国立代々木競技場第一体育館）

　アイスダンスのフリーが行われ、リズムダンス（ＲＤ）９位の“うたまさ”こと吉田唄菜、森田真沙也（木下アカデミー）組がフリー９７・０６点、合計１６１・３６点で９位、ＲＤ１０位の“あずしん”こと田中梓沙、西山真瑚（オリエンタルバイオ）組がフリー９２・１２点、合計１５１・２７点で１０位だった。

　共に昨季の四大陸選手権代表で、今大会が初のグランプリ（ＧＰ）シリーズだった。“うたまさ”は「ロミオとジュリエット」をしっとりと演じきった。森田は「納得のいく点数ではないが、自分たちとしてちゃんと滑り切れた。全日本までの糧にしていきたい」と振り返った。吉田も「全日本ではまた良い演技をしたい」と力を込めた。

　“あずしん”は田中がろっ骨にひびが入った影響もあり、出場を直前まで悩みながらの大会出場だった。無事に演技を終えると抱き合ってたたえ合い、田中は「フリーまで滑りきれるかの不安がすごく大きかった。滑りきることができてホッとしています」と胸をなで下ろし、「練習ができないのはすごくつらいことだった。自分はじっとしていたけど、頑張っているのは分かっていたので、ちょっとは前向きになれた」とうなずいた。西山は「僕の中での昨日、今日のＭＶＰは梓沙ちゃん。ありがとうの気持ちでいっぱい」と感謝した。