貫禄V2の鍵山優真「計算が得意じゃないので祈った」有言実行の300点超え 冒頭4回転フリップ転倒も鬼のリカバリー自賛「成長した」
「フィギュアスケート・NHK杯」(9日、国立代々木競技場第一体育館)
男子フリーが行われ、SP首位で22年北京五輪銀メダリストの鍵山優真(21)=オリエンタルバイオ・中京大=がフリー194・39点、唯一300点を超える今季自己ベストの合計300・09点で2連覇を飾った。
鍵山は冒頭の4回転フリップで転倒し、まさかの苦しい立ち上がりとなったが、そこからは鬼のリカバリーを見せた。焦ることなく4回転サルコーを決めて立て直すと、続く4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプも成功させて流れに乗った。貫禄の大会2連覇を果たし「(失敗は)悔しかったが、それ以外のリカバリー、立て直しの部分ですごく気持ちが入った。そこが成長した部分。(失敗を)強い気持ちで立て直せた。ファイナル(出場)を狙う中で、最後まであきらめてはいけないと気持ちを強く保てた」と胸を張った。
ノーミスで終えたSPの105・70点に続き、フリーでは194・39点。目標に置いていた合計300点はギリギリ有言実行となったが、「計算が得意ではないので、299点か300点かどっちだろうなという思いもありながら、ちょっと祈るような感じだった。300点ぴったりで、うれしい気持ちはちょっとはあるが、やっぱりミスをしてしまったところがすごく悔しかった」と苦笑いを浮かべた。