鍵山優真 逃げ切りVでファイナル進出 思わぬ乱調でフリーは5位「悔しい思いがすごく強い」
「フィギュアスケート・フィンランド大会」(16日、ヘルシンキ)
男子SP首位の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)がフリー5位ながら合計263・09点で第4戦NHK杯に続く優勝を果たし、2年連続のGPファイナル(12月・フランス)進出を決めた。山本草太(中京大)は4位、友野一希(第一住建グループ)はSPから四つ下げて6位だった。女子SPは吉田陽菜(木下アカデミー)が自己ベストの67・87点でトップ。松生理乃(中京大)は64・82点で4位、三原舞依(シスメックス)は59・56点で6位だった。
思わぬ乱調に表情を失い、声は震えた。鍵山はSPの好演技から一転、フリーは5位と崩れた。GP2連勝でファイナル進出を決めたものの「悔しい思いがすごく強い。今季で一番悪いフリーの出来で、最終滑走として恥じるような演技をしてしまって申し訳ない」。大きな課題が残った。
4回転フリップは回転が抜けて1回転と判定され、4回転サルコーや2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は着氷が乱れた。4回転トーループは2度成功したが、最後まで滑りに本来の切れがなかった。
日本から欧州へ移動しての連戦。父の正和コーチは「(疲労が)かなりきている」と不安を口にしていた。12月のファイナルは再び欧州が舞台。世界王者マリニン(米国)との今季初対決へ、立て直しは急務だ。