ラグビー日本代表 格下ウルグアイに辛勝 エディーHCは評価「ファイトし続けたことがよかった」2度の数的不利で苦しい展開
「ラグビー・リポビタンDツアー、日本代表36-20ウルグアイ代表」(16日、シャンベリー)
世界ランキング14位の日本代表は同19位のウルグアイ代表と対戦し、前後半の終盤に退場者を出す苦しい展開ながら耐え抜き、36-20で勝利。テストマッチ4試合ぶりの白星を飾った。試合後、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(64)は「結果は、いいものだった。序盤にキャプテンをイエローカードで失い、ラスト15分でのレッドカードなど厳しい点があったが、ファイトし続けたことがよかった」と評価した。
試合を通じて、攻撃やハイボール処理のミス、ディフェンスのもろさが目立ち、辛勝だった。前半7分に先制トライを許し、追いかける展開となった日本。5-10の23分にはWTB浜野が右サイドを突破し、同点トライかと思われたが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で幻になるなど、流れをつかみきれない時間帯が続いた。
それでもエディーHCが「難しい状況に対する反応が良かった」と語ったように、気持ちは沈まなかった。8-10と点差を詰めて32分、相手のラインアウトのミスからスピードに乗って攻め込み、最後は再び浜野が右サイドを駆け抜けて逆転トライ。浜野はこれが代表初トライとなった。さらに36分には、ラインアウトからすばやい切り替えのサインプレーで相手をほんろうし、下川のトライでリードを広げた。
だが、その後のCGを負傷の立川に代わってSOに入った松永が3連続となるミスキックで思うように加点できない中、39分にはSH斎藤が危険なタックルにより、イエローカードで10分間一時退場となった。一人少ない状況で後半に入ると、18-13の4分にモールから守りを崩され逆転を許してしまう。それでも12分に、ピッチに戻った斎藤のパスに反応したWTBナイカブラが左サイドに飛び込んで再び試合をひっくり返す。そのままリードを保っていたが、26分にLOディアンズが頭にぶつかる危険なタックルで一発レッド。残り時間を数的不利で戦うことになった。
その後は我慢の時間が続く中、相手のトライが反則で取り消された幸運もあり何とか耐え抜いた。78分には苦しんでいた相手のモールからボールを奪い、速攻で最後はCTBライリーが試合を決定づけるトライを決めた。テストマッチ4試合ぶりの勝利に、主将の斎藤は「試合中カードが2枚出て数的不利な状態でも、ファイティングスピリッツを14人が持ち続けて勝てたことは大きい」と手応えを語った。
エディーHCは「ブレイクダウンがとても良かった。2回ほどターンオーバーができ、スピードの緊急性、サポートプレーが多く見られた。アタックに関しては悪くないと思っている。今後に関してはディフェンスが大きな課題」と、これまでのテストマッチで一度も20失点を下回っていない守備を指摘した。
次戦は24日、欧州遠征最終戦でイングランドと顔を合わせる。エディー・ジョーンズ復帰後初のテストマッチとなった6月の対戦では17-52で敗れている。