渡辺JBA事務総長 八村とミスコミュニケーション 日本代表強化体制めぐり苦言「重く受け止めている」

 日本バスケットボール協会(JBA)の渡辺信治事務総長(59)は20日、パリ五輪に出場した八村塁(26)=レーカーズ=による日本代表の強化体制への苦言を巡る一連の騒動を受け、宇都宮市の日環アリーナ栃木で取材に応じた。発言を「非常に重く受け止めている」とした上で「(八村と)ミスコミュニケーションがあって彼に負担をかけてしまった」と話した。男子日本代表は、2025年アジア・カップ予選C組のモンゴル戦に向け、同会場で前日練習を行った。

 八村の発言から約1週間がたち、本人の意思を代理人から確認した協会が対応した。渡辺事務総長は「八村選手は日本バスケットボール界で本当に重要な選手。非常に重く受け止めている」とし、7月に行われたパリ五輪前の韓国との強化試合前後で「ミスコミュニケーションがあって、彼に負担をかけてしまった」と対応が不十分だったと説明した。

 八村は13日のNBA・グリズリーズ戦後の記者会見で、JBAの活動は「お金の目的があるような気がする」と不信感を示した。さらに男子日本代表監督の続投が決まったトム・ホーバス体制についても「残念」と物申していた。

 発言を受け、JBAは八村の代理人を務めるワッサーマン氏を通じて事実確認を行った。大きなすれ違いは、八村の欠場が直前に発表された強化試合にあり「7月の代表戦は出場できないと聞いていた。一方で現場では、可能なら出ていただけるんじゃないかなと希望的観測があって(代表に合流してから)時間のロスがあった」と説明。「八村選手を商業目的のために引っ張ったつもりはなかった」としたが「本来ならもっとコミュニケーションを取るべきだった。内部としても問題があったと思う」と反省を口にした。

 トム・ホーバス監督については「今までの実績、若手選手の育成、発掘とさまざまな秀でた点があって(続投を)最適と判断した。この決定は変わることはない」と明言。「選手個人の意見で選考することはない」と今回の件の影響も否定した。

 協会は30分弱にわたる対応で現状を説明。「八村選手とのコミュニケーションは続けたい」と、騒動の終着を目指す。

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