早田ひな、寒空の下で30分間即席サイン会で長蛇の列 地元開催のWTTファイナルで前日敗退も笑顔絶やさず ファンも感激
卓球女子でパリ五輪シングルス銅メダルの早田ひな(24)=日本生命=が21日、WTTファイナルが開催されている北九州市立総合体育館でサイン会を行った。自身は前日のシングルス1回戦で敗退したものの、地元北九州市で惜しみなくファンサービスを敢行。国内外の卓球ファンの長蛇の列ができ、30分間で約100人と交流した。日が暮れた山間部の会場の屋外とあって寒空の下となったが、笑顔を絶やさず金色のペンを走らせ、ファンは一様に感激した様子。地元スターの神対応に行列が途切れることがないまま予定時間を迎え、「ありがとうございました」と手を振って現場を後にした。
早田はパリ五輪の大会中に左手首付近を痛めた影響で実戦から離れていたが、出身地の北九州市で開催された今大会で約3カ月ぶりに復帰。左腕にテーピングを巻いてコートに立ったものの、精彩を欠き、凱旋(がいせん)勝利を挙げることはできなかった。
試合後は目を潤ませながら、「私の中ではやってきたことは120%出せた。(地元で)いつも以上に大きな拍手をいただき、負けているときも応援をいただいて、すごく幸せな時間だった」と感慨深げ。今後については「(試合後に)もしかしたら状態が悪いかもしれないし、早く復帰できるかもしれない。医師と相談して決めていく」と白紙を強調し、28年ロサンゼルス五輪に向けて「パリ五輪の自分から生まれ変わって、また新たな自分として一つ一つ戦っていきたい。4年後に本物になれるように自分と向き合いたい」と語った。