千葉百音 首位スタート 演技点トップ大混戦で一歩リード「最低限できた」

 「フィギュアスケート・中国杯」(22日、重慶)

 開幕し、女子SPは第4戦2位の千葉百音(もね、19)=木下アカデミー=が70・86点でトップに立った。住吉りをん(オリエンタルバイオ・明大)が自己ベストの70・48点で3位。渡辺倫果(三和建装・法大)は69・08点で5位につけた。男子SPは第2戦2位の佐藤駿(エームサービス・明大)が98・75点で首位発進した。23日は各種目のフリーを実施し、出場2戦の総合成績6位までが12月5~7日のファイナル(フランス)に進出する。

 千葉がまた一つ成長を示した。表現力を示す演技点は全体トップ。真面目で緊張しやすい性格だが「笑わないと点数が出ないプログラム。最低限できた」とSPの世界観を氷上に描き出した。

 冒頭に跳んだルッツ-トーループの連続3回転がわずかに回転不足となったが、残る二つのジャンプはきっちり決めた。スピンとステップは全て最高難度のレベル4。第3戦を制した強敵グレンに0・02点差で「1位の実感は全然ない」と言うが、5位渡辺まで1・78点の大混戦で首位発進とリードは奪った。

 出身地の仙台市から京都府に練習拠点を変えて迎えた昨季、ぜんそくの影響でGP2戦は6位と9位。その後は治療薬の効果で全日本選手権2位、四大陸選手権初制覇と大躍進した。GP初制覇とファイナルを目指すフリーは「別大会。切り替えて頑張りたい」と、気持ちも新たに4分間を舞う。

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