卓球世界一ペア 優勝から7時間後にTリーグへ弾丸移動 福岡→香川「始発に乗って12時半の試合に出る」決勝戦った後輩ペアも
「卓球・WTTファイナル」(23日、北九州市立総合体育館)
女子ダブルス決勝が行われ、佐藤瞳(27)、橋本帆乃香(26)組=ミキハウス=が、アジア選手権優勝の大藤沙月(20)、横井咲桜(20)組=ミキハウス=との同門対決を3-0で制し、初優勝した。世界ランキング上位者で争う年間王者決定戦で、国際舞台でも希少となったカットマン同士による異色のペアが涙の世界一に輝いた。
勢いに乗る同門の若手ペアに対し、熟練のカットマンペアは粘り強く返球しながら、隙あらば攻撃に転じて得点を重ねた。優勝が決まった瞬間、2人で抱き合って感涙。初戦から中国ペア2組を連破した後、後輩のアジア王者ペアを破ってつかんだビッグタイトルに、橋本は「大きな大会に出場が決まって、1つずつ試合を楽しもうと思っていたが、決勝まで来たからには絶対に勝とうという気持ちを持っていたので、緊張が解けて泣いてしまった」と感慨を込め、佐藤も「本当に優勝できるとは信じられない気持ち。女子のカットマンは少なくなってきているが、諦めずにやり続ければチャンスが来るんだよというのは伝えられた」と胸を張った。
快挙の世界一の余韻に浸る間もなく、翌朝には香川県高松市で開催されるTリーグ日本ペイントのホーム戦に出場するため、決勝を戦ったチームメートの大藤、横井ペアと共に移動するという。この日21時過ぎに決勝が終了し、取材や撮影などを終えて会場を後にしたのは23時を過ぎてからだったが、佐藤は「始発に乗って香川県に向かい、(昼の)12時半に試合に出ます(笑)。(大藤、横井とも)みんな一緒に頑張ります」とニヤリ。疲れた様子も見せず、わずか7時間後に迫った“弾丸移動”に備えていた。