初優勝の琴桜「そろそろ優勝しないと先代にも怒られると思った」 相撲内容は「全然覚えてない。気づいたら相手が土俵に落ちていた」【一問一答】
「大相撲九州場所・千秋楽」(24日、福岡国際センター)
琴桜が豊昇龍との大関同士の千秋楽相星決戦にはたき込みで勝ち、14勝1敗で初優勝した。八角理事長から優勝賜杯を受け取るなどした後、土俵下で優勝力士インタビュー。入門から9年での賜杯を「重かったです」と話した。
相星決戦については「控えに入って高ぶりもあった。落ち着かせながら目の前の一番に集中できた」と言い「この一番で決まるということだったので、余計なことを考えずに自分らしくと思った。全然覚えてない。気づいたら相手が土俵に落ちていて勝ったと実感した」と振り返った。
勝った瞬間の気持ちは「覚えてないです」と言って苦笑い。自身が成長して点を聞かれ「そろそろ優勝しないと先代にも怒られると思った」と話した。祖父の先代琴桜と同じ27歳で初優勝し「間に合ってよかった」と言って笑った。
優勝インタビューの一問一答は以下の通り。
-初優勝おめでとうございます。
「ありがとうございます」
-入門から9年。ついに賜杯を抱いた。どんな思いか。
「決定戦を経験したり、優勝に近づいても、こう優勝できない場所が続いて苦しい思いもあったが、しっかり辛抱してやれば賜杯を抱けるんだとしっかり実感できた」
-初めて受け取った賜杯の重さは。
「重かったです」
-勝てば優勝という相星決戦。どんな気持ちで今日を迎えたか。
「土俵に上がるまでは意外と落ち着いてたんですけど、控えに入った時に少し高ぶりもあって。それを落ち着かせながら目の前の一番に集中して臨めたかなと思う」
-気持ちの違いが、きょうはさすがにあったのか。
「そうですね。もうこの一番で決まるってことだったので、余計なことは考えず、自分らしくいこうと思って臨んだ」
-豊昇龍関との取り組みは、相手に上手回しを取られる展開になった。内容的にはどうだったか。
「本当にがむしゃらに取っていたので全然内容は覚えていない。本当に集中して相撲を取り切った結果かなと思うのと、気づいたら相手が土俵に落ちてたので、それでやっと勝ったと実感した」
-改めて勝った瞬間の気持ちは。
「覚えてないです」
-大関5場所目での優勝。この場所全体を通しての相撲内容はどうだったか。
「よくない内容もあったが、その中で一つずつ白星につなげていけて、それがどんどんいい相撲に変わっていって、最後はしっかり結果につながったのかなと思う」
-何か自分で成長を感じる部分はあったか。
「そろそろ優勝しないと先代にも怒られると思ったので」
-師匠の佐渡ケ嶽親方は琴桜関がこの様子を何かこう楽しんでるように感じるとも言っていた。どうだったか。
「そうですね。変な緊張感もなく、一日一日でしっかり目の前の相撲に集中して、自分らしく相撲を取れたのかなとは思う」
-今27歳で大関5場所目での優勝。これがまさに先代琴桜関と同じタイミングでの優勝。意識はあったか。
「後から聞かされたんですけど、間に合ってよかったです」
-どう報告するか。
「先代は横綱ですし、『ここで満足するな』と言われると思うので。しっかりと、ここからまた次の場所に向けても準備して、また自分らしくどんどん先代に追いつけるようにやっていければいいかなと思う」
-この締めくくりの九州で優勝を果たして、いよいよ来年の初場所はその目標の横綱の地位を目指す場所になる。
「まず私が入門した場所が九州だったので、まずそこでこう優勝できたのが一つよかった。来場所に向けて、自分らしくやっていくことが大事だと思うので、しっかり強い気持ちで臨んでいきたいと思う」
-何を磨いていきたいか。
「今持っている持ち味もそうだし、先代親方にも師匠にもないような相撲を取っていきたいと思う」