初V琴桜にサプライズ! 石破首相から祝福メッセージ「ありがたいですね。本当にうれしく思います」 綱とりの来場所へは「もうやるしかない」
大相撲九州場所で初優勝を飾った大関琴桜(佐渡ケ嶽)が千秋楽から一夜明けた25日、福岡市の部屋宿舎で会見に臨んだ。悲願を達成した心境を「正直、実感がそんなに思っていたよりはなくて。少しだけ」と吐露し「支度部屋でみんなが祝福してくださった。良かったなと思える瞬間だった」と穏やかに振り返った。
14勝1敗というハイレベルな成績。場所のターニングポイントを問われると「思ったよりそれがなくて。同じメンタル、同じ感覚でずっと走り抜けられた。フラットにいけたのがよかった」と勝因を挙げた。
サプライズもあった。父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)のスマートフォンに届いたのは、石破首相からの祝福メッセージ。「琴桜関の栄えある優勝を心よりお喜び申し上げますとともに、今後ますますのご活躍をお祈りいたしております」との言葉がつづられてあった。
石破首相の父が、琴桜の祖父である先代琴桜の後援会長を務めていた縁があり、地元・鳥取で行われる先代ゆかりの「桜ずもう」にも電報が届くなど交流があった。佐渡ケ嶽親方によると、琴桜も幼少期に石破氏と会ったことがあるという。
前夜の千秋楽パーティー中、佐渡ケ嶽親方の電話に着信があったが気付かず。折り返し連絡したところ、相手が石破首相だった。同親方は「ビックリしました。電話しながら『気をつけ』をしました」と苦笑。さらにメッセージも届いた。思わぬ人物からの祝福に、大関も「ありがたいですね。本当にうれしくおもいます」と頰を緩めた。
来年1月の初場所では、横綱昇進に初めて挑む。入門前から目標としてきた、先代と並ぶ最高位。琴桜は「もうやるしかない。やれる準備をしっかりして、覚悟を決めてやっていくだけ。先代が夢に出て来て怒られないように『そんなじゃ上がれないぞ』って言われないように気をつけます」と意気込みを口にした。