バレー男子日本代表監督にロラン・ティリ氏「新たな冒険の始まりが待ち遠しい」日本協会が発表 仏代表率い東京五輪金メダルの名将 現大阪ブルテオン監督

 日本バレーボール協会は25日、来季からの日本男子代表の監督にロラン・ティリ氏(60)の就任が内定したことを発表した。フランス出身の同氏はチェコ代表やフランス代表監督を務め、東京五輪ではフランスを金メダルに導いた。現在はSVリーグ大阪ブルテオンの監督を務めている。8強だったパリ五輪のリベンジを期すロサンゼルス五輪に向けて指揮を執る。

 協会を通じて「バレーボール男子日本代表チームの次期監督に就任する機会を与えてくださった川合会長をはじめ選考委員の皆さまに感謝申し上げます。とても光栄に思うとともに、日本バレーボール協会のプロジェクトと野望に大きな責任を感じています。すべての人にとって大きな挑戦であり、簡単なことではありませんが、優秀で経験豊富な選手、スタッフ、マネージャーたちのサポートがあれば、明るい未来が待っています。私たちならできると信じています。日本代表チームの力、強さ、経験、その価値観や資質を信頼し、私ならではの価値、国際大会やオリンピックでの経験も取り入れていきたいと思います。五年間にわたり、ヘッドコーチとして信頼とサポートをしてくれた大阪ブルテオンには心から感謝申し上げます。皆さま、本当にありがとうございます。新たな冒険の始まりが待ち遠しいです」と、コメントした。

 日本協会は川合俊一会長は「素晴らしい実績と確かな指導力を持つロラン・ティリ氏に男子日本代表チームの監督を引き受けていただけることになり感謝いたします。ティリ氏は長年フランス代表チームを率い、2015年、17年ワールドリーグ優勝、東京五輪ではフランスに初の金メダルをもたらしました。日本のクラブチームでも指揮を執り、常に優勝争いをする実力があるチームを作り上げてきました。日本の選手やチームの特徴、文化への深い理解が、日本代表の力をさらに引き上げてくれると期待しています。パリ五輪で成し遂げられなかったメダル獲得という目標に向かい、ともに進んでまいります」と、コメントした。

 男子代表は今夏のパリ五輪で08年北京五輪以来16年ぶりに自力出場。石川祐希、高橋藍、西田有志らタレントを擁し、2大会連続の8強入りを果たしたが、準々決勝のイタリア戦ではマッチポイントを計4度握ったが、あと1点が奪えず、フルセットで敗れ、48年ぶりの4強入りはならなかった。

 ◆ロラン・ティリ 1963年12月1日、フランス出身。1982年からフランス代表でプレーし、五輪は88年ソウル、92年バルセロナに出場し、それぞれ8位、11位だった。91、92年には代表主将を務めた。チェコの監督などを経て、12年にフランス代表監督に就任。15、17年にワールドリーグ優勝。五輪は16年リオデジャネイロ大会9位、21年東京大会では金メダルに導いた。20年に兼任で、パナソニック(現大阪B)の監督に就任した。

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