八村塁苦言問題で日本協会・三屋裕子会長「価値観の違い埋める努力を」関係改善へ海外選手専用窓口設置を表明「組織としてダメだった」

 取材に応じる日本バスケットボール協会・三屋会長
 取材に応じる日本バスケットボール協会・三屋会長
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 日本バスケットボール協会の三屋裕子会長(66)が30日、都内で報道陣の取材に応じた。NBAレーカーズの八村塁が日本協会と男子日本代表のトム・ホーバス監督を批判している問題で、29日に初めて声明文を出していたが、公の場で改めて言及し、21分間にわたって説明。「選手が安心してプレーできる環境をつくるのが我々の仕事だが、(騒動で)今ざわついている状態。一連の出来事で、我々としてはコミュニケーションについて見直し、改善しないといけないところが、ここ数日の検証で見受けられた」と報告し、海外選手との日本協会側としての一本化した窓口を設置する考えを明かした。

 28日には、元NBAの日本代表・渡辺雄太(千葉J)が会見で騒動についての思いを述べたが、三屋会長は「彼(渡辺)の思いが伝わってきた。彼が言っていたように、コミュニケーション不足があったことを再度受け止めて、齟齬がないように」と同調。さらに加えて、「(選手ごとの)価値観の違いもある。同じヘッドコーチに対する意見が違う。それはやっぱり価値観の違いで、公で話してしまうと永遠に平行線になると思うので、丁寧に個別に対応して、少しでも溝を埋めることができるように最大限我々(協会)が努力すべき。細かい価値観の違いについては、個別に丁寧に対応していく」と述べた。

 八村ら海外プレーヤーとは、従来は日本側の複数の部署や人が、選手側とコミュニケーションを取っていたものの、それが認識の相違につながった可能性がある。改善策として今後、海外との窓口を一本化するポストを設置する方針を明かし、「こちら側も(海外選手と連絡する)責任者を明確に決めてなかったところも反省としてある。誰が言ったのか、誰から聞いたのか、なかなか見つからなかったというところがあり、これは組織としてダメだろうと。しっかりと責任者や受け皿を決めて、そこから情報を伝達していく仕組みを今一度丁寧につくっていく。今回生まれた価値観の違いを埋めるのは簡単ではないだろうと思うが、少なくともその努力をしていく」と、協会トップとしての思いを込めた。

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