池田俊が2年連続アマ横綱 大の里に続く連覇に「雲の上の存在。光栄」 石川県出身、被災の地元へ「自分が優勝して勇気づけられたら」
「相撲・全日本選手権」(1日、両国国技館)
池田俊(ソディック)がモンゴル出身のトワードルジ・ブフチョローン(日体大)を取り直しの末にうっちゃりで下し、2年連続2度目のアマチュア横綱に輝いた。2連覇は2021、22年の当時日体大の中村泰輝(大相撲の大関大の里)以来2年ぶり10人目(11度目)。
池田は昨年と同じ対戦となった決勝で、今年の学生横綱を返り討ちにした。取り直しの激闘を土俵際の逆転で制した。今春に金沢学院大を卒業して社会人に。練習量は3分の1に減ったが、時間をやりくりして質を重視する稽古に切り替え、仕事と両立。環境が変わっても見事に勝ちきり「接戦や逆転が多かったけど、連覇できたことはうれしい。結果を残せてホッとした気持ちが大きい」と笑顔を見せた。
連覇達成者は大相撲でも大関となった元朝潮の長岡末弘、元琴光喜の田宮啓司らそうそうたる顔ぶれ。池田は大の里に続く快挙を「雲の上の存在。そこに並べたことは光栄」と喜び「すごい人たちと並んで見られる。恥ずかしくない、ふさわしい相撲をとっていけたら」と気を引き締めた。
石川県七尾市出身で現在の拠点も同県加賀市に置く。能登半島地震で被災した地元へ「自分が優勝して勇気づけられたら」と明るい話題を提供。9月に世界選手権の無差別級で優勝、10月には石川県のメンバーとして国民スポーツ大会成年の部団体戦を制しており「今年1年は最高の年だと思います」と頰を緩めた。