テニス 国枝さん“エアケイ”要求に 錦織笑顔「めちゃめちゃ邪魔でした」初対戦ダニエルには7-8敗れる ドリームテニスARIAKE
「テニス・ドリームテニスARIAKE」(8日、有明コロシアム)
収益の一部を能登地震震災復興支援事業に寄付するイベントとして行われ、男子シングルスで世界ランク106位の錦織圭(ユニクロ)と、同84位のダニエル太郎(エイブル)が対戦した。
公式戦での対戦は一度もなく、初顔合わせ。股抜きショットなど和やかな空気で試合は進みつつも、要所では実戦さながらの鋭いサーブや好プレーが飛び出し、満員の観客が沸いた。両者キープが続き、最後はタイブレークの末に8-7でダニエルが勝利した。
ダニエルは「緊張したし、エキシビションでも気は抜けなかった」と笑顔。錦織も「できはよかった。良い試合ができた」とうなずき、「けがもあり、コロナもあり、たくさんのお客さんの前にプレーするのは感極まるものがあった」と実感を込めた。
試合開始序盤まで国枝慎吾さん(ユニクロ)が場内実況に入り、マイクで「“エアケイ”も見たいですね」などとリクエストする場面があった。試合後、錦織は「めちゃくちゃ邪魔でした」と笑いつつ、「いなくなったらいなくなったで寂しさがあった。戻ってこないかなって」と、先輩の愛あるイジリに名残惜しそうに話した。
錦織は、度重なる股関節のけがの長期離脱から、23年6月に実戦復帰。今季は24年パリ五輪を経て、9月の木下グループ・ジャパン・オープンでは強敵を破って8強入りするなど復調気配を漂わせた。同11月には、チャレンジャー大会のHPPオープン(ヘルシンキ)で1年5カ月ぶりにツアー下部大会で優勝。世界ランクを106位まで上げ、24年シーズンを締めくくった。
来年1月には、4年ぶりに4大大会第1戦の全豪オープンに出場予定。