フィギュアスケート男子で２２年北京五輪銀メダルの鍵山優真（オリエンタルバイオ・中京大）が１０日、銀メダルを獲得したグランプリ（ＧＰ）ファイナルから羽田空港に帰国した。悔しさの残る大会を「（ジャンプミスがあったフリーは）終わった直後は『やらかした』という感じだった。これから成長できるいい経験になった」と振り返った。

　国内外で表彰台の常連だが、五輪、世界選手権、ＧＰファイナル、全日本選手権での優勝経験はない。「本当にずっと金メダルが取れない状態で。すごく金メダルへの欲が深まっていて、もうすぐ噴火しそうなんですけど」と募る思いを笑って明かしつつ、全日本選手権（１９日開幕、大阪）へ「表彰台の一番上を目指したい」と決意を込めた。

　初出場のＧＰファイナル女子で日本勢最高位の２位に入った千葉百音（木下アカデミー）は「初出場で２位は自信にしていいと思う」とうなずいた。ただ、「２位という結果には満足しているんですけど、フリーは完璧と言える出来ではなかった。やりきれなかった悔しい気持ちが残っている」と尽きない向上心ものぞかせた。初優勝を狙う全日本選手権へ「ショートとフリーやりきったと思えるような完璧な演技を絶対やりたい」と誓った。