ロス五輪マラソン代表選考もMGCで 27年に開催 最大の変更点はファストパス導入 対象者は五輪1年半前に超早期内定
日本陸上競技連盟は11日、都内で会見を行い、28年ロサンゼルス五輪のマラソン日本代表選考会として27年マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を開催することを発表した。
東京五輪から3大会連続で採用されることになるMGC。パリ五輪では、MGC2位で代表入りした男子の赤崎暁(九電工)と、女子を制した鈴木優花(第一生命)がそれぞれ6位入賞を果たした。
高岡寿成シニアディレクターは「MGCの一番の成果は、公平性、計画を持った選考レースに尽きる。勝負強い選手と勢いのある選手の五輪派遣ができたので言えるのではないか。早期内定のメリットも多く、難コースと言われるパリ五輪のコース攻略を検討する時間が作れたこともよかった。」と高評価。続けて「(MGCを)10月に開催することで暑さに対応できる選手が代表になれること、ペースメーカー不在を経験できる強みが十分生かされる大会だった。暑い夏の時期にマラソン練習を積み上げることが結果として表れた」と総括し、MGCでの代表選考を継続するメリットを挙げた。
これまでとの最大の変更点は、「MGCファストパス」の導入。主要大会で男子は2時間3分59秒、女子は2時間16分59秒を突破すれば獲得できる。これは男子は日本記録から57秒、女子は2分も早いタイム。しかし獲得できれば主要国際大会の代表の最有力候補となり、ロサンゼルス五輪についても27年3月に内定する。本戦まで約1年半を残した“超・早期内定”。高岡氏は「五輪に向けてより準備できるようになる」とメリットを挙げた。ファストパスを獲得した選手は原則、27年MGCには出場できない。