マラソンにファストパス導入 ロス五輪内定の最速切符 高岡シニアディレクター「努力の指標」 男子3分台、女子16分台が条件

 日本陸連は11日、28年ロサンゼルス五輪のマラソン日本代表選考に「MGCファストパス」と名づけた早期内定方法の導入を発表した。五輪メダル獲得を見据えたもので、男子は2時間3分59秒、女子は2時間16分59秒を突破すれば得られる。対象大会はMGCシリーズグレード1加盟大会、世界選手権、アジア大会、ワールドマラソンメジャーズ、WAプラチナラベルレース。

 ファストパスの保有者は、ロサンゼルス五輪の参加資格発表以降(26年11月予定)のレースに出場し、その参加資格を満たせば、27年3月にも五輪代表に内定する。男子は日本記録より57秒、女子は2分も早い厳しいタイム設定だが、高岡寿成シニアディレクター中長距離・マラソン担当は「メダルを目指す!と言っても目標がなかなか見えにくいので、こちらでメダルの可能性があるタイムを設定した。世界(の走力)はこのようになっているという努力の指標となれば」と意図を説明。決まれば本戦まで1年半の早期内定となるため、「五輪まで準備ができる」とメリットも挙げた。

 従来通りの五輪選考としてマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)も27年秋に実施されるが、ファストパス保有者は原則として参加できない。保有者がいない場合は、MGC男女上位2人が五輪代表に一発内定し、3人目は同連盟が定めた対象レースを経て決まる。

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