16歳・中田璃士 ノーミス2位発進 90点台「自信につながる」鍵山以来ジュニア表彰台へ
「フィギュアスケート・全日本選手権」(20日、東和薬品ラクタブドーム)
世界選手権(来年3月・米ボストン)代表最終選考会を兼ねて開幕し、男子SPは今季限りで引退する37歳の織田信成(大阪スケート倶楽部)が5位につけた。初優勝を目指す鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が92・05点で首位に立った。16歳でジュニアの中田璃士(TOKIOインカラミ)が90・31点の2位、友野一希(第一住建グループ)が89・72点の3位で続いた。大会は22日までで、21日は男子フリーとペアSP、アイスダンスのリズムダンスを実施する。
ノーミスで演技を終えると、中田は氷上で何度も何度もガッツポーズを繰り返した。「ステップがぐらつかずできて、ジャンプも全部決められて、いい演技ができた」と笑顔で振り返った。
4回転トーループ-3回転トーループのコンビネーションや3回転半のジャンプを決め、スピンやステップも最高のレベル4で加点を重ねた。「85点くらい出ればすごいと思っていたが、90点台が出るとは」とシニア勢を押しのけて2位発進し「この結果は自信につながる」とうなずいた。
一つ前が37歳・織田の滑走。21歳も上の先輩が会場を沸かせた直後でも、落ち着いて臨んだ。「演技は見ていないが、絶対に会場が沸くと分かっていたので惑わされないように。自分に集中した」と揺るがなかった。
21日のフリーは、父・誠人コーチが現役時代に使った「パイレーツ・オブ・カリビアン」を舞う。ジュニアで表彰台なら、2019年大会3位の鍵山以来。優勝しても来年3月の世界選手権は年齢制限で対象外だが「4回転ループと4回転トーループを決める」と上昇気流に乗っていく。
◆中田璃士(なかた・りお)2008年9月8日、母の出身地である英国カーディフで生まれた。20、21年の全日本ノービスA優勝。23年のジュニアグランプリファイナル優勝。24年世界ジュニア選手権2位。中京大中京高1年。TOKIOインカラミ所属。166センチ。