37歳・織田信成 4回転!11年ぶり全日本で号泣5位発進「すごくうれしい」 マツケンサンバの舞に大歓声

 男子SPで演技する織田信成(撮影・北村雅宏) 
 キス・アンド・クライで号泣する織田信成
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(20日、東和薬品ラクタブドーム)

 世界選手権(来年3月・米ボストン)代表最終選考会を兼ねて開幕し、男子SPは今季限りで引退する37歳の織田信成(大阪スケート倶楽部)が5位につけた。初優勝を目指す鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が92・05点で首位に立った。16歳でジュニアの中田璃士(TOKIOインカラミ)が90・31点の2位、友野一希(第一住建グループ)が89・72点の3位で続いた。大会は22日までで、21日は男子フリーとペアSP、アイスダンスのリズムダンスを実施する。

 「オーレオレ!」。名フレーズとともに手拍子が巻き起これば、37歳の織田がジャンプを降りるたびに割れんばかりの歓声が包み込む。特に4回転-3回転の連続トーループは年齢を超える圧巻のできだった。「37歳で4回転決めるぞ!という気持ちだった。成功できてすごくうれしい」。得点発表を待つキス・アンド・クライでは、19日の前日練習に続いて号泣した。

 2022年に電撃現役復帰し、全日本は11年ぶり。SPは「国民的盛り上げソング」の「マツケンサンバ2」を踊り明かした。途中で出す予定だった袖の飾りがなかなか出ず「なんで全日本であかへんの~!」と焦りもしたが「それも含めて楽しんでいただけたようなので。結果オーライ」と愛嬌(あいきょう)たっぷりに笑った。

 今大会の男子最年少は14歳・高橋星名(木下アカデミー)。10年10月1日に生まれた長男信太朗くんも14歳と、37歳の“戦国武将”は息子とおない年の選手とも一戦を交えた。地元・大阪開催ということもあり「家族も見に来ました」と笑顔。「歓声がすごく力になった」と感謝も忘れなかった。

 ジャンプをすべて成功させてSP5位と、フリーの最終グループに入る活躍ぶり。これには「年齢はただの数字。年をとったからできないことはないとやってきた。今日は一歩近づいた」と胸を張った。

 今季限りでの引退を表明しており、全日本は最後となる。目標の8位入賞に向けて、21日のフリーでも4回転を入れる予定だ。「絶対に決めたいし、若い子たちのいいところを吸収しつつ頑張りたい」。全日本への“最後の出陣”を、再び歴史に残る名演技で飾る。

 ◆織田信成(おだ・のぶなり)1987年3月25日、大阪府高槻市出身。スケート選手だった母・憲子コーチの影響などから7歳でスケートを始めた。05年に世界ジュニア選手権を制し、10年バンクーバー五輪は7位入賞。14年ソチ五輪代表を逃し、13年12月の全日本選手権を最後に現役を引退した。その後はアイスショーなどで活躍し、22年11月に現役復帰。3男1女、4児の父でもある。164センチ。

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