埼玉・稲垣 開幕星“笑わない男”が貢献 11カ月ぶり復帰戦「すごくいいスタートになった」

 「ラグビー・NTTリーグワン、東京SG12-33埼玉」(21日、味の素スタジアム)

 開幕し、1部は昨季準優勝の埼玉が同3位の東京SGを33-12で下し、白星発進した。静岡は神戸に15-13で、三重はBR東京に23-21でともに逆転勝ちした。22日は昨季王者のBL東京が同4位の横浜と対戦する。1部は12チームがレギュラーシーズン各18試合を戦い、昨季より2増の6チームがプレーオフに進出。決勝は来年6月1日に開催される。

 3季ぶりの優勝へ頼もしい男が帰ってきた。日本代表プロップの稲垣啓太がケガから約11カ月ぶりの復帰戦で、開幕戦勝利に貢献。「やっぱりフィールドに立つのはすばらしいなと。これほど血が沸き立つ瞬間がまだあるんだと実感できた」と感慨深げに語った。

 強烈なタックルやハードワークで昨季リーグ最少失点の堅守を支えた。主将のフッカー坂手は「彼の良さは寡黙ですけど、痛いところに頭を突っ込める」と信頼を口にし、ディーンズ・ヘッドコーチも「メンタルで支えられた」と存在感を評価した。

 稲垣が後半7分に退いた後、反則やミスが増えたことは今後の課題だが、初戦を勝ちきり「すごくいいスタートになった」と稲垣。2季連続2位からの王者奪還へ、“笑わない男”は表情を引き締めた。

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