初世界切符の壷井達也、神戸大に通う“秀才”「スケート、大学、食事、睡眠以外は何もしていない(笑)」全日本はSP14位から逆転表彰台

 フィギュアスケートで26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の枠取りがかかる世界選手権(25年3月、米ボストン)の代表が23日、門真市内で記者会見を行った。初代表となる壷井達也(22)=シスメックス=は「初めての世界選手権代表でうれしく思います。代表としてふさわしいかどうかはまだ整理できていないところがある。代表に選ばれたからには、3カ月間自分ができる全ての練習をスケートにささげたい。世界選手権で最高の演技を披露して来年のオリンピックの枠取りに少しでも貢献したい」と意気込んだ。

 直近の全日本選手権ではショートプログラム(SP)14位と出遅れながらも、フリーでは4回転サルコーを降りるなど、魂の演技で3位に入り、逆転表彰台をつかんだ。11月のグランプリシリーズ(GP)NHK杯でも3位に入るなど、大舞台で安定感が評価されて、混戦が予想された男子の3枠目の世界切符を勝ち取った。

 代表発表は、携帯を更新しながら待っていたという。「うれしい気持ちと絶対にここでやりきらないといけないという強い責任感を感じました」と力を込め、「(26年)ミラノ五輪代表に選ばれることがスケート人生一番の目標。まずは3月の世界選手権でアピールしたい」と思い描いた。

 “文武両道”でもある。スケートと並行して神戸大に通っており、全日本選手権の1週間前には卒業論文が「ゼミ内の締め切り」。提出してから大会に臨んでいた。「卒論に関しては、来シーズン1年大学を休学してスケートに専念するので、(25年)1月末に締め切りはあるんですけど、完成はさせて、1年保管して、来年卒業する形にしたい」と今後のプランを語った。「卒論もジャンプを研究している。全日本までも実験したりと、スケート、大学、食事、睡眠以外は何もしていない日々を過ごしてきた」と笑いつつ、「これから3カ月はスケートで結果を残すことが大事だと思う。スケートに全力を注ぐ3カ月間にしたい」と力を込めた。

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