青学大 原晋監督「1区宇田川の足が痛いのは分かっていた」突然の告白に選手驚き→本人も認める 信頼関係にじんだエピソード
「箱根駅伝・復路」(3日、箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)
往路連覇を飾った青学大は復路は1度も首位を譲ることなく、10時間41分20秒の大会新記録で2年連続8度目の総合優勝を飾った。11年間で驚異のV8となったが、終了後、原晋監督は出演したテレビ番組で衝撃の事実を明かしていた。
3日の復路ゴール後、わずか4時間で日テレ系「完全密着!箱根駅伝」に出演した箱根メンバーと原監督。「今回の箱根駅伝、本当は○○だった」のコーナーにおいて、指揮官自ら挙手すると、唐突に「本当は1区の宇田川の足が痛いのが分かっていた」と語った。
すると会場は騒然。宇田川本人は思わず表情が固まり、そして苦笑いを浮かべた。アナウンサーから「どういうことですか?」と問われると「本番が近づくにつれて練習の中で足を痛めてしまってというのはありましたね」と激白した。
それでも1区を託した指揮官は「他にいなかった。最後はやってくれると思って。いったん遅れたけど、最後スパートしてくれたんで」と明かした。定評ある観察眼で選手の故障を事前に見抜き、総合的に判断した上で起用した原監督。その決断力も含めて選手や共演者たちからは驚きの声があがった。
1区を託された宇田川は中盤で集団から引き離される場面がありながらも、しっかりと自分のペースを崩さずにトップの中大から1分44秒遅れの区間10位でタスキリレー。2位のライバル・駒大とは12秒差で2区の黒田につなぎ、黒田も区間新の快走で順位を押し上げ、優勝への流れを作った。
番組では「本当に総合優勝できて、大手町で笑うことができて最高の気持ちです」と語っていた宇田川。故障を抱えながらも懸命に走った本人、そして知りながらも信頼して1区を託した原監督。信頼関係がにじんだエピソードだった。