錦織圭 4時間超の激闘制し初戦突破 4年ぶり全豪「ほぼ諦めていた」も驚異的な粘りで大逆転
「テニス・全豪オープン」(12日、メルボルン)
四大大会の第1戦はシングルス1回戦で開幕し、男子で4年ぶりに出場した元世界ランキング4位の錦織圭(35)=ユニクロ=は予選を突破したチアゴ・モンテイロ(ブラジル)に4-6、6-7、7-5、6-2、6-3で逆転勝ちし、2回戦に進んだ。全豪での勝利は8強入りした2019年以来。西岡良仁(ミキハウス)と女子の日比野菜緒(ブラス)の試合は雨の影響で順延となった。優勝賞金は男女共に350万豪ドル(約3億4千万円)。
4時間超の激闘を制した。錦織は6年ぶりの大会白星の味をかみしめるように拳を突き上げた。「タフな試合だった。5セットかかってでも勝って本当に良かった」と胸をなで下ろした。
左利きのパワーヒッターとの対戦に、第3セット終盤まで突破口を見いだせずにいた。4-5で迎えたサービスゲームはミスが続き、2度マッチポイントを握られ「ほぼ諦めていた」という。
準優勝した直前の香港オープンから好調を維持するサーブで辛くもしのぐ。続く第11ゲームで初のブレークに成功すると、形勢は逆転。第4セット以降は相手を振り回し「ぎりぎりでよく残れた」と実感を込めた。
第5セットまで戦った試合は、これで通算29勝8敗。度重なるけがに苦しみ、35歳になっても驚異的な粘り強さは健在だ。「本当の実力が出るのが5セットマッチ。徐々にプレーが良くなった」と手応えをにじませた。