柔道男子６６キロ級で五輪２連覇の阿部一二三（２７）と、女子５２キロ級で東京五輪金メダルの阿部詩（２４）＝ともにパーク２４＝が１４日、都内で行われた「渋谷サクラハーモニー」にゲスト出席した。

　ＡＲ（スマートフォンなどを使用して、現実の景色に動画や画像を映し出す技術）を活用して受験生にエールを送る体験型イベントで、渋谷サクラステージに映し出された神社では開運おみくじを引くことなどができる。体験した一二三は「駅に近くて気軽に足を運べる。勉強の気分転換にもなると思う」と話し、詩も「映像で神社が現れて、楽しい場所になっている」と振り返った。

　トークショーでは、学生時代の学業のエピソードを披露。一二三は「大学生のころに厳しい先生がいて、テストに受からないと単位がもらえない。先生の研究室に行って１対１で勉強をしていました」と明かし、詩は「高校生から柔道が忙しくなってきて授業が出られなくなってきた。（授業を）一番聞けたり、すぐに質問できるのはどこだろうと考えて、一番前で３年間、先生の授業を受けました」と明かした。一二三は「ありえない。いいようにいいすぎでしょ」と笑った。

　２８年ロサンゼルス五輪では、一二三は野村忠宏さん以来史上２人目の３連覇を、詩は２回戦敗退で涙をのんだパリ五輪のリベンジを目指す。新年の抱負に一二三は「唯一無二」、詩は「世界一！！」と記した。「ロス五輪を目指すに当たって唯一無二の道を作ってきたい。ロスにつなげられる１年にしたい」と意気込み、詩は「去年は納得のいく結果を残せなかった。今年はもう一度世界一になって強い阿部詩を届けられたら。柔道に全てをかける１年にしたい」と気持ちを新たにした。