羽生結弦さん ツアー千秋楽で涙「全魂を込めて滑らせていただきました」命テーマの物語を全7公演完遂 「バラ1」圧巻舞も
フィギュアスケート男子の2014年ソチ、18年平昌両五輪金メダリストで、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(30)が制作総指揮を執る、ツアー公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd -Echoes of Life-」の千秋楽が9日、ららアリーナ東京ベイで開催された。
全身全霊の全7公演を完走した羽生さんは「ありがとうございます」と頭をさげ、感極まった表情を浮かべた。「全魂を込めて滑らせていただきました。僕の根源ですけど、常にみんなが生きていることって、とても自然で奇跡的なこと。どうかどうか、ちょっとでも今という瞬間を生きていることを感じてほしいし、思ってるより、みんな強く生きてるんだよ、ということを伝えたくて、スケートでしたためたものです。この物語が皆さんの中で、生きるきっかけになってくれたらうれしい」と語った。
人生の旅路や成長をテーマに「命」とは、そして「生きる」ことの本質を問う物語が描かれた。序盤にはアニメ「GHOST IN SHELL/攻殻機動隊」の曲「Utai Ⅳ -Reawakening」ではゴールドの衣装で厳かに舞い、中盤の「ピアノコレクション」の場面では、銀盤を流れていく五線譜のプロジェクションマッピングの上で旋律と一体となった華麗な滑りで魅了。さらに平昌五輪のSP「バラード第1番」では4回転ジャンプ2本を含む3つのジャンプを完ぺきに成功させる圧巻の演技で観客を沸かせた。
後半は白い衣装での「Danny Boy」、ドアのオブジェを使った「全ての人の魂の詩」で唯一無二の世界観を体現。アンコールでは「Let Me Entertain You」「MEGALOVANIA」「SEIMEI」と人気プログラムで盛り上げた。エンディングではAdoの「私は最強」が響く中でファンの歓声に応えた。
◇羽生さんのプロ転向からの歩み
22年7月19日 プロ転向を発表
同年11月~ 初の単独公演「プロローグ」を横浜、八戸で開催
23年2月26日 スケーター史上初の東京ドーム単独公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 GIFT at Tokyo Dome」を開催
同年11月~ 単独公演第3弾「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd “RE_PRAY”TOUR」を埼玉、佐賀、横浜で開催
24年4月 「“RE_PRAY”TOUR」追加公演 宮城公演を開催
24年12月~ 単独公演第4弾「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd -Echoes of Life-」を埼玉、広島、千葉で開催