樋口新葉“前向き”5位 日本女子18年ぶりメダルなし 回転不足、転倒もリカバリー 世界選手権へ手応え
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(23日、ソウル)
女子の日本勢は樋口新葉(24)=ノエビア=が合計195・16点で5位に入ったのが最高で、18年ぶりに表彰台を逃した。ショートプログラム(SP)7位で迎えたフリーは5位。樋口とともに3月の世界選手権(米ボストン)に出場する千葉百音(木下アカデミー)はSP2位、フリー7位の合計195・08点で、2連覇は果たせず6位。松生理乃(中京大)は11位だった。金采衍(韓国)が222・38点で初優勝。上位選手によるエキシビションは、ペア優勝の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)や樋口が出演。男子4位の友野一希(第一住建グループ)は22日のフリー後に体調を崩し取りやめた。
表彰台を逃しても、樋口は前向きな言葉を並べた。「落ち着いて滑れたのは良かった。転んだのに130・06点を出せたのは大きい」。3季ぶりに出場する世界選手権へ、手応えを得る演技だった。朝の公式練習で不調だったルッツ-トーループの連続3回転を、わずかに回転不足ながら着氷。3連続を予定したジャンプで転倒し、単発となる「いつもはしないミス」にも冷静さは失わない。3回転ループに2回転半と2回転トーループを続けてリカバリーした。
4位に入った2022年北京冬季五輪後、気持ちの落ち込みもあって一時休養したが、今季はグランプリ(GP)シリーズ初優勝、7年ぶりにGPファイナル進出と復活した。要因は精神面の成長。かつては全てに「神経質」だったが、今は「全部どうでもよくなった」。心から滑りを楽しめている。