豊昇龍 39年ぶりの新横綱休場に立浪親方「僕が『休むか』と。肘が伸ばせない」場所前「休場しない」宣言も「理想と現実の違いを肌で感じたんじゃないか」
「大相撲春場所・10日目」(18日、エディオンアリーナ大阪)
新横綱の豊昇龍(25)=立浪=が10日目から休場することが決まった。対戦相手の宇良は不戦勝となる。提出された診断書によれば、右肘関節内遊離体、頸椎捻挫で2週間の加療を擁するという。8日目の高安戦で右肘を痛めたという。
豊昇龍は9日目に一山本にすくい投げで敗れ、2日連続の金星配給となり、5勝4敗と不振だった。
取材に応じた立浪親方は「僕が『休むか』と言った。これ以上不甲斐ない相撲は取らせたくなかった。肘が伸ばせない。協会とファンの皆さんに申し訳ない」と、話した。場所前の会見で本人が「何が起きても休場はしない」と話していたが「理想の横綱像から言ってしまった。ちょっと言い過ぎたと後悔していると思う。理想と現実の違いを肌で感じたんじゃないかと」と慮り、「相当な重圧があったと思う。まだ若いので長い目で見てほしい。次はもっと強くなる」と、期待を込めた。
新横綱として初日の黒星は貴乃花(1995年初場所)、中日までの3敗は大乃国(1987年九州場所)以来、金星3つ配給は栃ノ海(1964年春場所)以来と不名誉な記録だった。休場は双羽黒(1986年秋場所)以来となる。