寺田明日香「今季を持って競技者としての第一線を退く」と表明 東京世界陸上へは「頑張っていきたい」 その後は地方大会で「ガチンコレース」をしたい
陸上女子100メートル障害元日本記録者で、2021年東京五輪代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が15日、都内で記者会見に出席し、「今シーズンを持って競技者としての第一線を退くことを決意いたしました」と話した。「これが引退なのかと、みんなに聞かれるんですけど、今後の活動のひとつとして、子どもから大人まで一緒に本気で走っていきたいと思っているので、引退という言葉はいったん置かせていただこうかなと」と話した。
陸上選手としては今年で22年目。「日本代表を懸けた日本選手権だったり、日本ブランドシリーズ等々の選考会に出場するのは今シーズンが最後」とした。9月に行われる東京世界陸上へは「世界陸上に向けて、今頑張っていきたいと思っている」と力を込めた。
今秋からは新プロジェクト「バトンランツアー」に取り組む考えを明かした。「一番の目玉は全国の陸上競技場を回りたい。競技の経験や楽しさを次世代にバトンをつなぎたい。走ることで世代を超えてつながったり、寺田明日香がつなぐバトンを次世代の子たちの原動力になってくれたらいいなというプロジェクトにしたい」と説明。「全国の陸上競技場でいろんな世代の競技者とガチンコレースをしたい。引退という言葉をまだ使えないのは、25年秋から雷シーズンに対しては地方の大会や記録会を巡って走っていきたい。そいのためだけに、いつもと同じような冬季練習を続けていく」と明かした。
◆寺田明日香(てらだ・あすか)1990年1月14日、札幌市出身。100メートル障害で高校総体3連覇、日本選手権3連覇。13年に一度現役を引退し、14年3月に結婚。同8月に長女・果緒ちゃんを出産した。16年に日本ラグビー協会のトライアウトに合格し、7人制ラグビーにも挑戦。18年11月に陸上に復帰し、21年6月に12秒87の日本記録を樹立。東京五輪では準決勝進出。