美姫、父親明かさない過熱報道に不快感

 今年4月に未婚のまま女児を出産したことを告白したフィギュアスケートの元世界女王の安藤美姫(25)=新横浜プリンスク=が5日、横浜市内のホテルで、報道各社から要請されていた合同会見に応じた。一連の騒動後、初めて公の場で心境を吐露した安藤は、父親の名前を改めて明かさないことを明言。一方で、女児に関しては「彼女がいるから踏ん張って頑張れる」と、最後のシーズンに母親として競技を続ける意気込みを語った。

 降り注ぐ無数のフラッシュを浴びながら、安藤が近況を報告した。会見は弁護士同席。さらにSPを帯同して会場入りするなど厳戒態勢だった。

 未公表の女児の父親については「あちらのご家族、サポートしてくださる方もいる。私の口から誰だという報告は一切しません。競技に復帰するということで、きちんと終わってから相手の方とはお話をして、きちんとしていくつもりです」と語るにとどまった。

 父親の名前が明かされないことが呼び水となり、一部週刊誌などによる過熱取材にも発展。元世界女王は「(関係者に)夜中に電話をしたり、営業妨害にも値するような対応がある」と不快感をあらわにし、「買い物に行くのでも車で後をつけられたり、普通の生活ができない状態。ご理解くださって、やめていただきたい」と呼びかけた。

 競技については、コーチが未決定だが、1日まで滞在していた米国でショートとフリーの振付師、曲名も決まった。娘の存在は大きく「いろいろつらい時期もあの報道以降あったけど、彼女がいるから踏ん張って頑張らないといけない。生まれてきてくれたことに感謝しています」と語る。

 2日に人気アニメ映画「天空の城ラピュタ」がテレビ放送された際には、作中の名ゼリフである「バルス」を公式ツイッター上に投稿するなど、精神的には安定している様子。集大成のシーズンは、母親とスケーターの両立に挑む。

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