真央、3回転半決めた「いいスタート」

 「フィギュアGPシリーズ・スケートアメリカ」(19日、デトロイト)

 女子SPは浅田真央(23)=中京大=がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の着氷でミスしながらも73・18点で首位。総合力の高さを見せつけた。アシュリー・ワグナー(米国)が69・26点で2位、14歳のエレーナ・ラディオノワ(ロシア)が67・01点で3位につけた。

 トリプルアクセルは両足着氷となった。3つのジャンプの合計点は2位のワグナーよりも低かった。それでも3・92点差をつけての首位発進。演技を終えた浅田は納得の笑みを浮かべてうなずいた。

 「最近はGPシリーズの初戦であまりいい演技をしたことがなかったけど、今季はいいスタートが切れた。すべてのことに気をつけてやった。練習通り、明日につながる演技ができたのでホッとしました」

 GPのSP首位は06年のスケートアメリカ以来。16歳だった当時もノクターンを滑った。ただ中身は違う。「ジャンプだけじゃなくて表現力も成長できている」。テーマの初恋を思わせる薄紫の衣装で、大人の真央を見せた。

 同じ舞台にはかつての自分を思わせる存在がいた。3位に入ったラディオノワ。9月末のネーベルホルン杯(ドイツ)で安藤美姫に圧勝した14歳は、公式練習では3連続3回転を跳んでいた。

 「ちっちゃいころは真央もありましたね」。年齢制限でソチ五輪に出られないのもトリノ五輪前の自らと同じ。そんな新星に違いを見せた。6・17点差のうち、5点近くが表現力などを示す演技構成点。成長を象徴していた。

 もちろん、トリプルアクセルへのこだわりはある。「決めると乗ってくるし、見せ場、強みでもある。しっかり練習で跳べているので、そのままのものを出せればいける」。自信もある。

 20日はフリー。5日のジャパンオープンでは、この日と同じように大技で減点されながらも“自己ベスト”を出した。総合力でもライバル、キム・ヨナ(韓国)と戦えるベースはできている。あとは勝つための上乗せ。「今季は一試合一試合がソチへの一歩一歩」。代名詞を今季初めて成功させ、大きく歩みを進める。

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