美姫は今季自己最高「満足のいく出来」
「フィギュアスケート、国際大会ゴールデンスピン」(7日、ザグレブ)
復帰5戦目の安藤美姫(25)=新横浜プリンスク=は五輪代表最終選考会の全日本選手権(21~23日・さいたまスーパーアリーナ)に向けた最後の実戦でSP、フリーともに2位だった。
フリーの演技を終えると、安堵(あんど)の笑みがこぼれた。母親になって五輪シーズンを迎えた安藤が、SPに続いて今季自己最高得点をマーク。「すごく満足のいく出来。不安だったスタミナが上がっている」と口にした。
思い入れがある演目の「火の鳥」を情感たっぷりに表現した。ジャンプで回転不足を取られ「スピンのレベルやスピードが十分でない」と自覚するが、氷上で感覚が戻ってきたことが収穫だ。「もっとできる手応えがある」と勝負の全日本選手権へ自信をのぞかせた。
出産後約1カ月で氷上練習を再開してからは体調管理に苦労し、今大会前には練習拠点のイタリアの病院で点滴を受けた。11月に痛めた左足首の状態も万全ではない。それでも一歩ずつ前進し、自ら決意した「ハードな挑戦」で3度目の五輪を見据える。