真央、金メダルへバランス重視で勝負!
女子フィギュアスケート日本代表の浅田真央(23)=中京大=が5日、成田空港発の航空機でソチへ向けて出発した。浅田は五輪本番での演技について、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をSPとフリーで「1回ずつ跳ぶ」と明言。年明けに自ら佐藤信夫コーチ(72)に申し出て、計3回のトリプルアクセルという自身の思いを封印した。
勝ちにいく。ソチで表彰台の一番上に立ちたい。だから、トリプルアクセルへの思いを抑え、バランス重視のプログラムで勝負する。出発前に、トリプルアクセルについて聞かれた真央は断言した。
「今年に入ってから、自分の気持ちとしてもいろいろと考えがあって。今回はSPとフリーで1回ずつ跳ぼうと思う。もうバンクーバー(五輪)でトリプルアクセル3回(SP1、フリー2)という目標は達成した。(ソチでは)バンクーバーでできなかった全種類の3回転ジャンプ、連続3回転を跳びたい」
佐藤信夫コーチ(72)はこの日、真央が「正月明けに申し出てきた」と説明した。今季世界最高得点で制した昨年11月のNHK杯後、同12月のGPファイナルと全日本選手権のフリーで2回挑戦し、失敗している。
真央自身は「今の時点ではトリプルアクセル2回は最高レベルではない。2回入れるより、1回でプログラムを作った方がバランスがいい。レベル、得点はそんなに変わるものではない」と打ち明けた。体力的にも負担がかかるトリプルアクセルを外し、連続3回転を入れる方が基礎点が高い。それだけ、金メダルへと近づく。
「今年に入って、体の調子も、スケートの調子もいい。ソチでは(12年に優勝した)GPファイナルでのいいイメージを持って頑張りたい」。最後の五輪で、勝負に徹する真央が力強く、しかし、華麗に舞って頂点を狙う。